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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2015年09月16日

「認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会」さまの活動レポート(2014-15後期)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:北海道夕張郡

2014年11月~2015年4月までに保護した犬は52頭、猫は19頭の計71頭。新たな飼い主さんに貰われ家族になった子は、犬38頭、猫24匹の計62頭でした。
当会では発足当初から石狩保健所からの半野良の子犬や成犬の保護が続いており、その数はすでに100頭をゆうに超えるまでになりました。
行政の適正飼育指導も入っている多頭飼育者が保護活動を謳い、不幸な犬を増やし溢れた犬が保健所に捕獲されている現実が何年も続いています。
野良犬として過酷で短い一生を終えるか、行政に捕獲されれば人馴れしていない犬たちには殺処分が待っていました。
現在も当会では成犬13頭と子犬7頭が新しい飼い主さまとの出会いを待っていますが、散歩もままならない、人馴れしていない犬たちは時間をかけて少しずつ馴らしていく必要があり、犬舎の余裕も無い中、スタッフやボランティアさんの試行錯誤が続いています。

2012年の年末に石狩保健所に一緒に捕獲されたギンガとヒューマも、そんな半野良の2頭でした。真冬の北海道は、野良犬が自力で生きていくには過酷すぎます。

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左:保健所でのギンガ 中央:保護後当会で 右:保健所でのヒューマ

推定1歳だったギンガはやせ細り皮膚の状態も悪く、体中傷だらけの痛々しい姿でした。
対照的に推定6か月の幼犬だったヒューマは無傷で、ギンガに守られながら一緒に生きてきたのだろうと思われました。

保護後は、当会の犬舎の隅で人がくれば固まって震えており、テレビ取材には必ずと言っていいほど、『心に傷を負った怯えた犬』として登場していたような状況でした。

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右上:ボランティアさんとのお散歩も、お散歩の仕方がわからない、リードは自分の自由を奪う得体のしれない怖いものでしかありません。
左:保護時は感情が死んでしまったかのように喜ぶ事、嫌がる事さえしませんでしたがようやく当会での生活にも慣れ、ドッグランで犬同士遊ぶ姿はとても生き生きとした普通の若犬です。
右下、左から:笑顔で見つめ合うギンガとヒューマ、同じ場所から保護した半野良のブライト。

こうなるまでに、膿んだ外傷、アカラスなどの皮膚疾患の治療、内外部寄生虫を落とすための注射やシャンプーなど人馴れしていないうえに、様々な苦難がありました。
そして保護から丸2年後の昨年末、とうとうギンガとヒューマにも幸せな出会いがあり、保護犬にご理解ある飼い主さまのもとへとそれぞれお迎えいただくことができました。

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左2枚:ギンガと先住犬とヒューマ(ドッグランでの再会のひとコマ)
右2枚:ヒューマと当会卒業犬であり先住犬のラルフくん

適切な時期に、人との社会化がなされなかったため臆病な性質は変わらず色々とご苦労もあるようですが飼い主さまの側で甘えてくつろぐ2頭の姿にもう怯えて固まる2年前の野良犬の面影はありません。

犬は、人の側にいてこそ犬、犬に健康で安全な一生を保証するのは人の義務だと思います。
これらの野良犬たちにももちろん責任はなく、全ては人の、ごく一部の良識の無い人間の責任です。
そうとはわかっていても、こういった野良の子たちは当会施設に滞在する期間がどうしても長くなるため他の保健所からの保護が滞ってしまうこともあり、保護直後には医療費も多くかかるため活動の負担となっていることは事実です。

こういった子たちを支え、譲渡へつなげていけるのも日ごろご支援いただいている皆さま、保護犬にご理解のある飼い主さまのおかげと感謝に堪えません。

【今後の展開】
当会の近隣行政機関である、札幌市動物管理センターでの犬の殺処分数が2014年度初めてゼロになりました。
大変嬉しいニュースではありますが、行政殺処分の陰に、飼い主によるネグレクトや業界の狭間で誰にも気づかれずに消えていく命があることも忘れてはならないと思います。また、猫については問題解決にはまだまだ遠い現状があります。そういった背景からも、従来通り行政処分からの救出を基軸に、本年10月にはペット業界に関する講演会、また猫問題の解決のため地域猫やTNR活動の一層の推進を予定しています。

<ご支援くださっているみなさまへ>
いつもしっぽの会の活動をご支援くださり、本当にありがとうございます。皆さま一人ひとりのご支援が、しっぽの会の活動を支えとなり大きな力になっています。フェリシモさまを通じて頂いた大切なご寄付は、保護した犬猫の食餌費や医療費に大切に使わせていただきます。
これからも一匹でも行き場のない犬猫が減少するよう努力してまいります。今後とも引き続きしっぽの会をご支援応援していただけたら幸いです。本当にありがとうございました。


「認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会」
http://shippo.or.jp/
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