[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

　コチロは納屋が大好きな、4歳のうす黄色の牡猫です。



　ここは英国の田舎？と、おもわず思ってしまうような納屋風景ですが、房総半島のど真ん中。「バラ園が作りたい！」というバラ好きの妻のとてつもない夢を夫が支え、房総に移住し、素人ながらテント暮らしで開墾を続け、7年目にオープンした、すべてご夫婦手作りのプライベート・ローズガーデンなのです。

　その名も「ザ・ドリーミングプレイス（夢を見る場所）」...略して「ドリプレ」ローズガーデン。コチロは、ここの外猫軍団の一員。発泡スチロール製の猫マンションがねぐらで、あとは広大なガーデン内をパトロールと称して自由自在に遊びまわっています。

　ドリプレ・カフェの入口にはこんなボードが。



　なんと、現在１０匹いるそうです！　でも、なんせその辺の山から押しかけてきた猫たちがほとんどなので、人慣れしてないのもいて、来園者に愛想いいのは、目下、3匹。東京から連れてきたポタ、小顔の美青年コチロ、荒野の暴れん坊ニャジラです。

　受付の壁にそっと貼られてあった1枚の写真は、２年半前に死んだチロ。コチロの父さんだそうです。



　チロは、ポタだけがガーデン猫だった5年前、最初に迷い込んできた青い目のハンサム猫で、お客さんにも大人気でした。小柄だけど、男気がとてもあった猫で、ガーデンや仲間を守る気持ちの強いリーダーだったそうです。。

　11月にチロがやってきて、年が明けて、まだ2か月くらいのコチロが現れました。ある日、納屋の丸テーブルの上にぽつんと座っていたそうです。チロがとても可愛がり、コチロもチロを慕って、面差しも似ているので、父子と断定したのだとか。

　その後、チロは息子ばかりか、奥さんの玉ちゃんまで呼び寄せ、山からは暴れん坊のニャジラがやってきて、いつのまにか居ついていた白猫ペペロンまでいて、ガーデンは大賑わい。

　ところが、やってきてちょうど3年目の11月、ガーデンを荒らしに来たイノシシから仲間を守るために、逃げることなく格闘して、チロは命を落としました。

　そんな勇敢な父さんの血を、コチロはひいているのでしょうか？　ご主人曰く「コチロはすごいビビりのくせに、みんなにケンカを売っては、退散してる」とのこと。強い男になるための練習なんでしょうね～



　木漏れ日がよく似合う、コチロ。



　陽気でフレンドリーな彼は、来園者たちの人気者で、この日も、家族連れに撫でられっぱなしでした。



　コチロにガーデン内の小道で会って「納屋に行こうか」と声を掛けると、喜んでついてきます。尻尾をぴんと立て、意気揚々と。父さんがいつも遊んでくれた納屋が、コチロはいまでもいちばん好きな場所なのです。



　コチロくん、ふとした表情がずいぶん凛々しいね。やっぱり父さんの自慢の息子だね。



　もとは手つかずの森だったガーデンには、榎（えのき）や朴（ほお）の大木など、自然樹がたくさんあります。コチロは、大木に登るのが得意だとの話。コチロの勇ましい木登り写真をいつか撮りたいと「夢見て」いる私です。

　お知らせひとつ。5月1日（木）～11日（日）まで、神戸市役所１号館2階市民ギャラリーで開催される『まちづくりと地域猫』展会場で、私の町猫・村猫・写真展が同時に展示されます。主催は、神戸市保健福祉局生活衛生課と、地域猫活動に力を注いでいる神戸猫ネットさん。共催は、神戸市動物愛護協会。フェリシモ猫部の後援です。関西方面の方、ぜひ、ご来場くださいね！（写真はがきプレゼントもあります）。